背中の痛み
背中の痛みは一言で言っても様々な疾患があります。ここでは臨床でよくみられるもの、気を付けるものに関して述べていきます。
多く見られるの物は肩引きといわれる肩甲間部の痛みです。単純に頚肩部の筋緊張由来のものなら、筋緊張を緩める施術などで対応できますが、頚椎ヘルニアなどによる神経痛の症状として現れることがあり、この場合は原因疾患を治療してあげないと痛みが良くなることがないので鑑別が必要です。
次に、高齢者に多くみられるのが圧迫骨折です。胸椎下部、又は腰痛上部に多発する為に背中が痛いと訴えられる事があります。これは骨粗鬆症が基盤となり発生することが多いため骨粗鬆症の治療が大切です。骨折してしまったらコルセット着用による安静や超音波による骨癒合の促進することが出来ます。
他に気を付けなければならないのが内蔵由来の物です。これの特徴は一度痛み出すと、いかなる体動・体位にも関わらず痛みが変化しない点です。(以前に腰背部痛で来院された患者さんで様子がおかしいので検査してもらった所、どこが原発巣か分からない程、腫瘍が点在していた方がおられました。これは、稀なことですのでご心配なさらぬ様。)